どろん

どろん

冬眠から目覚めたとか、目覚めないとか、、

「季節の記憶」保坂和志

 

「自分の能力をありがたがらず、特別なものと思わず、それ故、才能を空費する人」

 

「人間の考えることは面倒くさいから僕は実際に言われた言葉どおりの意味しか考えないことにしているのだが、」

 

「出番がきたて出てったらまずゆっくり靴を脱いで、出てるあいだずっとこういう風に靴を両手に持って、前でブランブランさせながら台詞を言えば美紗がいちばんめだつ。主役みたいだぞ」

 

「やっぱり、生見んとダメだな」

 

「顔も合わせたくないほど嫌われてたりすれば当然かいわもなりたたず、つまりそのきっかけとなった出来事の時点で時間が止まってしまうから、その二人のあいだではもう、時間がたてば解消するという状態はやってこなくなる」

 

「美紗ちゃんは息子をたきつけ、二人で大きな声で「やだぁー」を三回四回と合唱して、そんな話をつづけるうちに江の電の稲村ヶ崎駅を通りすぎ海に沿った国一三四号に出て、そして海に突き出た公園に着いた。」

 

「だから人間が存在していなかったら海も山もその美しさが知られなかったというようなことは、本当に山や海にとってはどうでもいいことで、山も海もそれ自身としてのダイナミズムを持って存在している、というか絶えず少しずつ変化している。」

 

クリーニング屋の女の子とはさんざんだった。」

 

「季節の記憶」保坂和志

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