じーさんはにらまんじゅう【山本ゆり】
こんばんは、「元気ですよね!?」
あるところに
お婆さんと、じーさんが住んでいました
お婆さんはラジオを聞きながら
英会話の勉強
「マイコー ハズ ア ナポー」
じーさんは山本ゆりさんのレシピ本を
パラパラと見ています
夜ごはんのおかずを
決めかねているようです
じーさんは
ムクと姿勢を正し
「老いの暴動だ!」
「老人食ばかり食べてられんじゃろ?!」
と
そこそこ張った声を出しました
買い物を済ませたじーさん
テーブルに
餃子の皮、ボールに入ったタネ
指をぬらす水の入った器を
そろえて
にらまんじゅうを包みはじめました
「これをな、、」
じーさん 、背中を丸め
ちまちまと
にらまんじゅうを包んでいます
「こーしてな、、」
ふと、じーさん
何かに気づきました
「にらまんじゅうちゃん、お花みたいじゃの〜」
とうとう、にらまんじゅうと
お話できるようになった、じーさん
いよいよか、、と思ったら
いきなり
「お肉で、花を咲かせましょうー」
得意げに大きな声で
言いはじめました
“老いの暴動”
です
「お肉で、花を咲かせましょうー」
ジョーストラマーならぬ
じーストラマーになって
にらまんじゅうを包み続けています
指先は白い粉だらけ
「お肉で、花を咲かせましょうー」
イケイケです
パンクです
「お肉で、花を咲かせましょうー」
「マイコーハズ ア ナポー」
とんだことになってきました
お婆さんも参戦です。パンクです
「お肉で、花を咲かせましょうー」
「マイコーハズ ア ナポー」
「お肉で、花を咲かせましょうー」
「マイコーハズ ア ナポー」
負けてられねえと
デカイ声のじーストラマーとお婆さん
いよいよ
ゼイゼイしてきたところで
にらまんじゅうを
包み終えました
じーさんは
「お花の、にらまんじゅうちゃん とも
これでお別れです」
じーさんにだけ、にらまんじゅうが
お花に見えているのかと思い
じーさん、、
いよいよか、、?
お迎えか、、?
と思いましたが
以外に、にらまんじゅう
ホントにお花みたいでした
ジュッと焼いて
じーさんとお婆さん
仲良くいただきました
ありがとうございました
にらまんじゅうはコレ↓ の33頁じゃよ